雑誌編集者を目指して、上京。
トラの穴で編集プロダクション生活をスタートさせたばかりの「のんちゃん」(23歳女子)に贈る
編プロ・トラの穴的 おこごと、仕事のコツ、ラクの仕方と、社会人的たしなみと。
順不同でまいります。
つまみ読み、どうぞ。
今日お目にかかった飲食店のご主人が、
ご自身で iPadを使って撮影した料理写真をいろいろ見せてくださいました。
これがとてもよく撮れてる!
ライティングまでされているのに感心して、伺ってみたら
「撮影に来たカメラマンさんと仲良くなって、いろいろコツを聞いて、自分でもできるようになった」
とのこと。素晴らしいですね。
仕事の写真の見方は難しくありません(「作品」はまた別次元です)。
ただときどき「写真の見方がわからない」と言われることがあります。
詳しく話すとひと晩中話していられるテーマなので、超簡単に
料理写真の見方(チェックの仕方)についてまとめます。
早い話が、同じ画角の、似たような写真を20点見れば、
どれがいいかなんとなくわかるようになってきます。
情報誌の、ラーメンばかりとか、パンばかりとか、同じ大きさの店内写真ばっかりとか、
そういうのを見ると比較がしやすいのでわかりやすいはずです。
【料理写真のチェックポイント】
・ピントはどこに合っているか
浅いもの……わずかなところにピント。ほかはわりとぼんやり。ムードがある
深いもの……全体にピントがきていてぴしっとした仕上がり
雑誌によって方向性が決まっているので、確認を
・料理は明るいか、見やすいか
明るいからといって、白っぽいものが白トビしているのはよくないし
器の中の料理が真っ暗、なんていうのもよくないし
⇒雑誌(で使う紙)の特質によって、
少し明るめがいい、暗めがいいってあるんです。
取材のときはたぶんそこまで気にしなくても大丈夫かな。
・画角
1点をセンター揃えで、器を切らずに揃えている以外、
料理2~3品の場合は、器をどんなバランスで置いているかチェックしてみてください
画角の善し悪しで印象は決まると思います
これも雑誌によって、寄りで撮るか(料理に迫る/勢いが欲しい場合)と
引きで撮る(料理をすべてフレームに収める/あとでトリミングしたい場合)
場合があるので、かならず確認を
・シズル感
みずみずしい感じのことを、印刷用語で「シズル感」と言います。
お料理がみずみずしかったり、ほわほわ感があったり、臨場感があるか
たとえば付け合わせの生野菜はピン! ラーメンの海苔はピン!
アイスは溶けていないことだったり……。
・いらないものが写っていないか(皿の汚れ、不要な水滴、背景のゴミ・汚れ、クロスのシワ)
ごくたまに「ぎゃー!」みたいなことがあるので、よくよくチェックして。
カトラリーに自分が写ってるじゃないか!! みたいなことは少なくありません
最近はデータで仕上げるので、そういうミスはほぼ納品までに修正できるようになりました
・究極をいえば、写真は光りと陰です
このキーワードを、見るときに意識するようにしてみてください
【まとめ】
取材で撮影に同行する前に、どんな写真を撮るかにあわせて
書店で雑誌をチェックしたり、ウェブでおいしそうな写真をチェックしたらいいと思います。
「どう撮ったらおいしそうか」を自分でなんとなくイメージしておくのが大事です。
知りたいと思ったら、冒頭のお店のご主人がなさったとおり
その道のプロ、フォトグラファーと仲良くなるのがいちばん早道。
現場でフォトグラファーに教えてもらったり、
時間がゆっくりしているときに「ちょっと教えてください」といって尋ねれば
きっといろいろ教えてもらえます。
私だって編集者になりたて、最初のムックを作るまでは
写真にライティングが必要なことすら知りませんでした。
というか「え、写真て、そんなに違います?」くらいなレベルでした。
だからみなさんもきっとすぐ身につきます、大丈夫。
でもね、いい写真を見ると、圧倒的にいいことがわかります、やっぱり。
1点撮影のカタログ写真でも、その差歴然です。
変な言い方だけど、撮る人が、
その料理にどれだけ愛着をもって撮るのかがあらわれるんです、料理写真って。
マシンが変わるだけで微妙な使い勝手が変わるのが苦手で、
PCはもっぱらノートタイプです。
おかげでフラストレーションがありません。
画面の小ささもなんのその!
移動と酷使のせいか何台もオシャカにしたので、
持ち歩きの耐久性で選んでいます。
国内外問わず、ほぼ肌身離さず持ち歩いていますが、
たいへんよく耐えてくれています。
今日は30分ほど電車に乗るし、座れたし、適度にうるさいし
(静かな車中では、キーボード音が騒音になるらしいので謹みます)
PCひろげて原稿書いていたら寝落ちしました……ぐっすり。
ところが、突然会話が鳴りだしたものだからびっくり。
指がどこかにさわったみたいで
デスクトップのインタビュー音源がPCのスピーカーから取材音声が再生されはじめ……。
恥ずかしかったわん。キーボード騒音どころじゃないですやん。
* * * * * * * * * *
これだけで終わってもなんですから、携帯お道具考を少し。
編集者的に私が日々持ち歩くものは、レコーダーとカメラです。
最近はスマホがほとんどの機能を備えているので、
これさえあればフォローできて便利です。
今やWi-fiも持たずに、スマホでデザリングしちゃえばいいし
スケジュール管理もスマホがあれば手帳不要(いまだに私は手書き手帳派ですけど、使い分けます)。
でも、レコーダーだけは別に持っちゃうなぁ。
形が手持ちの使用時の取材に適しているのと、カバンに入れておいても軽いのと、
PCとの連動がよくて使いやすいのです。
取材に限らず、資料としてヒョッと録音することも少なくありません。
それにしてもあなたも私も、便利でいい時代を生きていますよねぇ。
労力が減った分、楽しいことをたくさんしましょうか!
飲食店の取材での料理撮影なら、
出されたものをそのまま撮影させていただくスタンス。
できあがったものを素早く撮影します。
撮影スタッフは、編集者かライター、フォトグラファーの構成のはず。
たいていのものはフォトグラファーが準備しているはずだし
過不足あればお店の方にひと声かければ大丈夫。
■編集者(ライター)の持ち物
・ティッシュまたはペーパータオル
・ウエットティッシュ
・綿棒
・箸
・十円玉など5枚くらい(皿を持ち上げるために)
・ゴミ袋などに使うスーパー等の袋(出したゴミはすべて持ち帰ること!)
・シャンパンなどの撮影があるなら食塩とか(グラスに入れると泡が発生します)
くらいでおおむね事足りると思います。
いずれも、皿の汚れを拭く。ちょっとしたときに寄せるような用途です。
撮影用セットとして、ジップロックなどにひとまとめにしておけば便利。
いよいよ本番です。
まずフォトグラファーに
店内・人物・料理などの必要カット点数と縦横のトリミングを確認。
どこから撮影するのがいいか、コンセンサスをとっておき、
お店に伺ったら、お店の方と交渉。撮影の段取りをする。
店内の画角などはフォトグラファーに任せるとして、
■さて、料理の撮影について。
1
料理撮影をどこで撮影させていただくかを決める(店内どのテーブルか)。
外光のある窓際の席でナチュラルにいくか
ライトでがっちり撮影するのか。
※媒体により、料理撮影の希望の画角、角度、ピントなどがあるので
事前に編集部とこまかくコンセンサスをとっておく。
2
あるならメニューの写真などを拝借し、どんなものが何品来るのかを
フォトグラファーに伝える。
3
先に空のお皿(実際に使用するのと同じもの)だけを拝借して、画角を先に決めておく。
時間が経つと崩れるものなどは、とくにフォトグラファーとコンセンサスをとる。
トッピングとしてかけるソースなどは、実際に料理を配置してから
カメラの前で直前にかけてもらうほうがいいこともある。
※お店じゃありませんけど、空のお皿を並べるって、こんな感じ。
4
バッチリ決まったら、お店の方に本番をご用意いただき、
置いてある空のお皿と本番の料理皿をチェンジ。
5
手早く撮影。
できれば、必要カットよりちょっとだけ多めに押さえておくほうが安心。
ものすごく寄ってイメージカットとか、バックのムードを含んだイメージとか。
ムダになることもあるけど、編集部に喜ばれることもある。
ただ、フォトグラファーに不要な仕事をさせすぎてはいけないので
そのへんは臨機応変にどうぞ。
インタビューを初めてさせていただいたのって、25才のことでした。
お相手は、ピアニストのザイラー・エルーストさん。媒体はぴあのムックの『まんぷく図鑑』でした。
初めてのインタビュー前日、緊張していたのを覚えています。
東京事務所の先輩編集者に電話して(当時は関西在住だったので)
「すみません、明日初めてのインタビューなんですが、インタビューって、最初から最後まで先に構成考えて、質問してお話しして、その会話の順番で文章仕上げていくんですよね?」と質問し、大笑いされたのが昨日のことのようです。
……かわいい。
「ちがう、ちがう。話を全部伺ったあとで、それから文章の構成を考えるんだよ。構成を考えるのは、ものすごく大事なインタビューの仕事だからね」
……ものすごく気が楽になりました。
ほら、よくインタビューの原稿のクレジットって、「構成・文」で入っているでしょ?
その人の言葉を切って貼ってつなぎ合わせて、よりその人の言いたいことがわかりやすく伝わるようにしたのが、インタビュー原稿です。
ですから全体の構成力がものをいいます。
以下、著名人インタビューの手順と、原稿の仕上げ方の段取りです(アポイントメントを入れたあとから)。
アポイントメント時点で、取材費(謝礼)の話は終わっていると仮定します。
◎取材相手への取材費(謝礼)、必要経費は? 【編集者が担当】
取材費は、媒体によって千差万別です。通常は結構な取材費が必要な方でも、お相手の映画や作品の告知などのパブリシティと関わる場合は、取材謝礼は無料という場合は少なくありません。
お相手の前後の仕事の様子にもよりますが、撮影が発生する場合は、ヘアメイク・スタイリング料がこちらでもつ必要があることも(あくまでケースバイケース)。
また撮影場所(&お話を聞く場所)を確保するのに、お金がかかる場合も多いです。
◎撮影の有無 【編集者】
撮影の有無は極めて大事。宣材写真で代用するのか、撮り下ろしでいくのか。
撮り下ろしなら、撮影はいつするか(話の前か、あとか)、場所はどうするか。
メイクやスタイリングが発生するなら、その場所はどこで? など。
◎どこでお話を伺う? 撮影場所は? 【編集者】
たとえインタビューだけで撮影がないとしても、著名人の場合は「喫茶店で」と、軽く考えてはいけません。個室が確保できるようにします。
撮影は場所の確保を。「撮影場所は屋外でいいや」なんて甘く考えてはいけません。パブリックスペースは撮影許可などの申請が必要な場合がほとんど。あらかじめ、撮影許可の申請を忘れずに。使用料が必要なこともあります。
撮影の場合は、先にフォトグラファーと打ち合わせして、構図を決めておくこと。
複数ページなら、どのページにはどんな写真を入れるか、写真の構成案を考えておく。
◎当日が近くなったら、スケジュールを組んでおく 【編集者】
お相手の当日のスケジュールに合わせて、スタッフ入り時間・先方の入り時間・支度の時間・撮影時間(撮影用意時間&本番)・お話を伺う時間など、タイムスケジュールをつくっておく。
ヘアメイクが必要な方なら、仕上がり後できるだけ早めに撮影をして(メイクとスタイリングがきれいなうちに)、あとは楽な状態で(メイク&スタイリングに気遣わず)お話を伺うのが安心です。先方のご都合と場所の手配を鑑みて、スケジュールを作成。
あらかじめ、先方にもお伝えしておく。
◎できれば前日は「よろしくお願いします」連絡を入れておく 【編集者】
◎お話を伺う準備
1 当日までにお相手の方の情報をできるだけ仕入れる。
作品があるなら作品に目を通す。
HPがあればもちろん、取り上げられた雑誌などがあれば目を通す。
最近はツイッターやFBで発信されていることもあるので、こちらも必ず。
2 編集者のどんなコンセプトの読み物にしたいかという意図に添い、編集者・ライター間でコンセンサスをとる。インタビューもそれに添った質問を中心に。仕上げの文字数にはくれぐれも注意。600字と3000文字では、述べられることもまったく違います。※この段階で、ページ数が確定できない場合もあるので、臨機応変に。
3 「2」の内容に合わせて、ふさわしい質問を用意する。
できればお相手に、先に質問事項などをお送りするほうが親切です。
◎インタビュー本番[お話を伺うとき]
※編集者が同行する場合は、編集者が差し入れやお土産を用意するんじゃないでしょうか。お相手が喜びそうな差し入れひとつ、あるといいと思うなぁ。ぜんぜん違うと思うなぁ。
お相手の許可を得てから録音をする(専用の録音機のほか、最近はスマホでも録音できます。テープ起こしをすることを考えて、利便性をもとに録音機器を選びます)。
お伝えした質問を順にしていくほうがいいケース、お相手の気持ちのいいように喋っていただくにまかせるケース、お相手の個性に合わせてさまざまです。
くれぐれも、こちらのやり方を強要せず、お相手の心地よさ優先でいきましょう。
現場は取材者(ライター)がお話を進めていくことが多いです。
編集者のクセにもよるし、編集者とライターのカップリングによっても異なります。
臨機応変に。
※楽しげにお話を伺うのがいちばん大事。
聞きながらメモをとるとき、書くことに集中しないように気をつけて。
※最近はノートパソコンでメモしながら、インタビューなさる方もいますよ。完全なタッチタイピングができるなら、それもありかと思います。打つときにお相手から視線をそらしてしまう程度なら、避けるのが無難。
※撮影が入るときは、世間話をしながら、録音もしておくと重宝することも。
※時間厳守で、お話をアップ。
◎インタビュー終了後
編集者とライターで、インタビュー直後にまとめ方のコンセンサスをとっておきます。
どの話を強調するか。オチはなにか。NGな表現はなにか。
全体の文章の構成は、「 」と地の文で行くのか。全部ひとり語りにしちゃうか。
編集の立ち会いがない場合は、できるだけ早く文章の構成案をまとめ
(できればその日じゅう)、編集者とコンセンサスをとっておきましょう。
◎原稿を書くぞ!
2P以上の長めの文章になるときは、音源を文字に起こし(俗に言う“テープ起こし”)をしてから原稿にかかります。
1P以下の場合なら、その日のうちに印象で原稿をまとめたほうが、いい仕上がりになることが多いです。
文章の始まりと、終わりの言葉を先にイメージしましょう。
そこが決まれば、中はするっといきます。たぶんね!
たとえさほどお話がはずまなかったとしても、ものすごくいい原稿に仕上げられることはよくあります。
要はお相手の気持ちや思いを汲むのがいちばん大事。そして空気感を読み取ることに、専念してください。
言葉以上に素敵なものをお持ちのことも、たくさんあります。そこに気づいてくださいね。
楽しいインタビューになりますように!
音声はボイスレコーダーに録音(チキンなので、iPhoneでも保険で録音しています)。
最初に購入したオリンパスが使いやすかったので、ずっと使っています。
USBジャックにそのまま差し込み、データが移動できるのがいいです。
音声の起こし方は人それぞれ好みがあるようですが
私はボイスレコーダーで操作しながら起こすのが好きです。
ブライダル雑誌の編集者ですから、結婚式の取材は日常といってもいいほどです。
たくさん拝見して、空気を吸って、新郎新婦が今なにを感じているか、考えているかを
感じ取ることがいちばん大事です。
もちろん、記事にすることがほとんどですが、記事以外にも、
こちらの血肉になることは山ほどあります。
そこであなたの感じたことすべて、次の企画になっていくのですから。
・
今回は、結婚式の実例取材のノウハウについてです。
・
【やること】
挙式リハーサルから披露宴のおひらきまで、本番の挙式披露宴に立ち会います。
とにかく見て、空気を感じ取ることがいちばんです。
雑誌的に考えて、その挙式披露宴のアピールポイントはなんなのか。
どのシーンをメインカットにするか、頭のなかで実例のページのサムネールを
組み立てながら、見学します。
大切なのはこの日、本人や関係者に「取材しないこと」。新郎新婦・会場スタッフの
負担になるようなことは一切行いません。
とはいえ、世間話の範囲で拾える話は多いです。
・
挙式披露宴の取材の基本は「共感」。これがいちばん大事なことです。
【取材の流れ】
1事前に
○必ず平日にあたる前日(日曜挙式なら金曜日)に、会場側に日時の最終確認を行う。
○カメラマンさんに、挙式披露宴の進行表を送る。待ち合わせ場所・入り時間の指示。見所を説明。
欲しい写真や、強調したいイメージ(「アットホーム」「ゴージャス」などを伝える)。
○服装は、結婚式にいておかしくない準正装であること。撮影者も要スーツ。必ず前日に確認を。
○基本中の基本。掲載号の発売日、発行部数は即答できるようにしておくこと。
・
2訪ねる
たいていは現場に直接入ります。挙式リハーサル現場に直接お訪ねすることも多いです。
どのようにアプローチするかは、会場によって異なるので、臨機応変に。
当日は、まず会場担当者にご挨拶。次に新郎新婦へご挨拶。両家のご両親へも欠かさずご挨拶します。
新郎新婦およびご両親へは「本日はおめでとうございます」から入ること。
このときにカメラマンの紹介も忘れないでください。
・
「本日はおめでとうございます。おめでたい日に取材にご協力いただき、どうもありがとうございます。
わたしは取材をさせていただく【媒体名】の○○××です。こちらはカメラマンの△△□□さんです。おふたりを中心に、お邪魔にならないよう、たくさん撮影させていただきます。
またお客様のお写真も撮影させていただきますが、写ると具合が悪い方がおいででしたらお知らせ下さいませ(たいていはありません。もしくは司会者に、宴席の途中で、取材の旨を伝えてもらうという手もあります)」
※「写真、もらえますか」と訊かれたら、「本をつくる作業が終わったあとで、データをまとめてお渡しいたします」と伝えます。
・
【必ず挨拶が欠かせない会場のスタッフ】
会場の担当者(プランナー)……当日は不在のこともある
キャプテン(その披露宴の責任者)……披露宴のキーマン
会場側のカメラマン・ビデオマン……必ずカメラマンを紹介して面通しする。トラブル防止
司会者……新郎新婦の旬の情報をもっとも集めている人。進行に関しても詳しく教えてくれます
介添人……じつは陰のタイムキーパーであることも多い。仲よくなると、撮影時間をきちんとくれたり。
司式者……挙式リハーサル前後にご挨拶。このとき撮影禁止の場所・時間帯を確認すること。
・
【宴席前】
挙式が済んだら、ひとあし早く完成した披露宴会場に入ります。
○会場のセッティング、空間コーディネート、席札やメッセージカード、受付周りなど、
空間とブツを撮影。
・
【宴席中】
進行中は、カメラマンにおまかせします。もちろん、「なに撮影してほしいか」を伝えておくのは大前提。
○「ここが欲しい」と思ったカットは、撮ってもらうように指示を出します(MEMOなどでさっと渡す)
○いい写真が撮れそうなとき、肝いりの進行がある場合は、カメラマンに伝えてください。
○取材者のあなた自身が邪魔にならないように、たとえばレンズがこちらを向いていたら
写らないようにしゃがむなど、たえず写真を気にしてください。
先方が手配しているカメラ・ビデオにも気をつけること。おふたりのオーダーした写真やビデオの画角を、
あなたが邪魔したものが残ったら、シャレになりません。
○取材者は会場の邪魔にならない場所に立っておきます(料理のサービスが大きく移動しますので、
ぶつからないようにくれぐれも気をつけること)。
○長時間ですが、決して壁にもたれないこと。だらしなく見えますから、絶対にもたれてはいけません。
だらしなく見える人がひとりいることで、婚礼の雰囲気を落とすのです。
○会場のスタッフに間違われることも多いです。進行やトイレの場所を訊かれることも多いはず。
自分でわからないことならば、「会場スタッフではございませんので、少々お待ち下さい」と言って、その場でスタッフをご案内すること。
トイレの場所など、わかるものはご案内すること。「わかりません」で終わらせてはいけません。
ゲストには取材者など関係なく、○○さんの婚礼という頭しかありません。
取材者がその空間のサービスの質を落とすようなことがあってはいけません。
○進行中は率先してしっかり拍手をすること。親戚の人になったつもりで臨むこと。
【お色直し】ケースバイケースで移動します。
○残って、余興や料理が面白くなりそうなときにはそれを撮る
○お色直しについていく(休憩中の新郎と話をすると、結婚式の輪郭が見えます)
○美容着付室にはほかのお客様もいらっしゃる手前、入ってはいけないことも多いので注意。
またブライズルームの場合でもお着替えがありますから、入室の際はかならずひと声かけることを忘れずに。
○花嫁様と話すときには、必ず褒めてあげてください。
ドレスとか、ブーケとか、手作り風のなにかとか。取材然としたものではなく、普通の会話として。
ノートでメモると取材的に見えます。あくまでもネタは世間話でつかむ。
メモは話し終わったあとに、こっそり残す。その場では書かないこと。
「バタバタしているのに取材どころではない」印象を残してしまったら、アウトです。
○ケースバイケースですが、そんな世間話で、お友達から、それからご両親から、
ネタが拾えることもあります。ご両親にもまず、新郎新婦を褒めることから入るといいですね。
【おひらき】
おひらきの立礼も撮影しますが、ひととおり終わったら、最後にご挨拶の列に混じって、新郎新婦とご両家に挨拶します。
このとき、トリは会場スタッフになるように気を配る。
会場スタッフにもご挨拶して、その場をあとにします。
・
・
お疲れ様でした。