情報誌を編集していたのでとくに、掲載情報の確認は、それこそ目を皿のようにして行います。
それだけやっても、誤植というのは発生することがあります(と、先輩編集者から聞きました)。
ブライダル誌の発売日に、取材先のホテルの広報さんから電話があって
「うちの掲載情報の金額が2万円違っています。
144万円じゃなくて、142万円です。
でもこちらの校正ミスなので御社のせいではありません……」
なんていうこともありました。
こちらのミスじゃないだけ、編集者的にはセーフかな……。
どんなことがあってもミスするなといわれているのは
電話番号と名称です(次に値段)。
それさえ合っていたら、ほかのミスはなんとかなる……と、語り継がれています。
電話番号誤植では、身近にコワイ例がいくつもありました。
間違った電話番号が、つながらないのなら不幸中の幸いです。
いちばんややこしいのが、間違ったお宅につながってしまうことです。
間違った番号先が、組の方の……女性関係だったりして。
ごめんなさいじゃすまなくて、菓子折でもすまなくて、「どうしてくれるんじゃい」と発展して
弁護士さん登場な例。
また、間違った先がややこしいところで、
「上のモンださんかい!」になって、上のモンが行ったら、軟禁されてしまった例。
そんなことにならないように、どんなに忙しくても、面倒でも、
できるだけ校了に近いゲラを見て、掲載情報の電話番号を見ながら
実際に電話をかけて、その紹介先が正しく出るかどうかを確認します。
情報を扱う大手出版社は、専門の確認部隊に外注して、
ミスを二重三重に防ぐようなシステムをつくっているところもあります。
しかし、こちらはこちらで(編プロですから)、ミスなきよう、やはり実際に最終の電話確認を行います。
多くは電話を実際にかけてみて、正しいところが出てくださったら
「ごめんなさい。間違いました」と申し上げて切ります。
(知っているところにはもちろん、「○○の電話番号の確認です。失礼いたしました」と申し上げます)
感動するのが、ホテルへ“間違い電話”をしたときの対応です。
素晴らしい対応をされる受付の方が多いです。
なかでも、大阪に「ザ・リッツ カールトン大阪」が初めてできた当時、情報確認のための“間違い電話”をしたところ
私 :「ごめんなさい。お電話、間違いました」
リッツ受付:「どういたしまして。
また次回、どうぞよろしくお願いいたします」
と、それは丁寧なご挨拶をいただいたのです。
「やっぱり、ここは格が違う……」と思ったものでございます。
電話番号と名称。お間違いなきように、ひとつ。
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