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雑誌編集者を目指して、上京。
トラの穴で編集プロダクション生活をスタートさせたばかりの「のんちゃん」(23歳女子)に贈る
編プロ・トラの穴的 おこごと、仕事のコツ、ラクの仕方と、社会人的たしなみと。

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インタビューの段取り インタビュー原稿の書き方

2013年6月26日 (水)

インタビューを初めてさせていただいたのって、25才のことでした。
お相手は、ピアニストのザイラー・エルーストさん。媒体はぴあのムックの『まんぷく図鑑』でした。
初めてのインタビュー前日、緊張していたのを覚えています。
東京事務所の先輩編集者に電話して(当時は関西在住だったので)
「すみません、明日初めてのインタビューなんですが、インタビューって、最初から最後まで先に構成考えて、質問してお話しして、その会話の順番で文章仕上げていくんですよね?」と質問し、大笑いされたのが昨日のことのようです。
……かわいい。

「ちがう、ちがう。話を全部伺ったあとで、それから文章の構成を考えるんだよ。構成を考えるのは、ものすごく大事なインタビューの仕事だからね」

……ものすごく気が楽になりました。
ほら、よくインタビューの原稿のクレジットって、「構成・文」で入っているでしょ?
その人の言葉を切って貼ってつなぎ合わせて、よりその人の言いたいことがわかりやすく伝わるようにしたのが、インタビュー原稿です。
ですから全体の構成力がものをいいます。

以下、著名人インタビューの手順と、原稿の仕上げ方の段取りです(アポイントメントを入れたあとから)。
アポイントメント時点で、取材費(謝礼)の話は終わっていると仮定します。

◎取材相手への取材費(謝礼)、必要経費は? 【編集者が担当】
取材費は、媒体によって千差万別です。通常は結構な取材費が必要な方でも、お相手の映画や作品の告知などのパブリシティと関わる場合は、取材謝礼は無料という場合は少なくありません。
お相手の前後の仕事の様子にもよりますが、撮影が発生する場合は、ヘアメイク・スタイリング料がこちらでもつ必要があることも(あくまでケースバイケース)。
また撮影場所(&お話を聞く場所)を確保するのに、お金がかかる場合も多いです。

◎撮影の有無  【編集者】
 撮影の有無は極めて大事。宣材写真で代用するのか、撮り下ろしでいくのか。
 撮り下ろしなら、撮影はいつするか(話の前か、あとか)、場所はどうするか。
 メイクやスタイリングが発生するなら、その場所はどこで? など。

◎どこでお話を伺う? 撮影場所は? 【編集者】
たとえインタビューだけで撮影がないとしても、著名人の場合は「喫茶店で」と、軽く考えてはいけません。個室が確保できるようにします。
撮影は場所の確保を。「撮影場所は屋外でいいや」なんて甘く考えてはいけません。パブリックスペースは撮影許可などの申請が必要な場合がほとんど。あらかじめ、撮影許可の申請を忘れずに。使用料が必要なこともあります。
撮影の場合は、先にフォトグラファーと打ち合わせして、構図を決めておくこと。
複数ページなら、どのページにはどんな写真を入れるか、写真の構成案を考えておく。

◎当日が近くなったら、スケジュールを組んでおく  【編集者】
お相手の当日のスケジュールに合わせて、スタッフ入り時間・先方の入り時間・支度の時間・撮影時間(撮影用意時間&本番)・お話を伺う時間など、タイムスケジュールをつくっておく。
ヘアメイクが必要な方なら、仕上がり後できるだけ早めに撮影をして(メイクとスタイリングがきれいなうちに)、あとは楽な状態で(メイク&スタイリングに気遣わず)お話を伺うのが安心です。先方のご都合と場所の手配を鑑みて、スケジュールを作成。
あらかじめ、先方にもお伝えしておく。


◎できれば前日は「よろしくお願いします」連絡を入れておく  【編集者】


◎お話を伺う準備 
1 当日までにお相手の方の情報をできるだけ仕入れる。
 作品があるなら作品に目を通す。
 HPがあればもちろん、取り上げられた雑誌などがあれば目を通す。
 最近はツイッターやFBで発信されていることもあるので、こちらも必ず。

2 編集者のどんなコンセプトの読み物にしたいかという意図に添い、編集者・ライター間でコンセンサスをとる。インタビューもそれに添った質問を中心に。仕上げの文字数にはくれぐれも注意。600字と3000文字では、述べられることもまったく違います。※この段階で、ページ数が確定できない場合もあるので、臨機応変に。
 

3 「2」の内容に合わせて、ふさわしい質問を用意する。
  できればお相手に、先に質問事項などをお送りするほうが親切です。


◎インタビュー本番[お話を伺うとき]
※編集者が同行する場合は、編集者が差し入れやお土産を用意するんじゃないでしょうか。お相手が喜びそうな差し入れひとつ、あるといいと思うなぁ。ぜんぜん違うと思うなぁ。

お相手の許可を得てから録音をする(専用の録音機のほか、最近はスマホでも録音できます。テープ起こしをすることを考えて、利便性をもとに録音機器を選びます)。
お伝えした質問を順にしていくほうがいいケース、お相手の気持ちのいいように喋っていただくにまかせるケース、お相手の個性に合わせてさまざまです。
くれぐれも、こちらのやり方を強要せず、お相手の心地よさ優先でいきましょう。


現場は取材者(ライター)がお話を進めていくことが多いです。
編集者のクセにもよるし、編集者とライターのカップリングによっても異なります。
臨機応変に。


※楽しげにお話を伺うのがいちばん大事。
 聞きながらメモをとるとき、書くことに集中しないように気をつけて。

※最近はノートパソコンでメモしながら、インタビューなさる方もいますよ。完全なタッチタイピングができるなら、それもありかと思います。打つときにお相手から視線をそらしてしまう程度なら、避けるのが無難。

※撮影が入るときは、世間話をしながら、録音もしておくと重宝することも。

※時間厳守で、お話をアップ。


◎インタビュー終了後
編集者とライターで、インタビュー直後にまとめ方のコンセンサスをとっておきます。
どの話を強調するか。オチはなにか。NGな表現はなにか。
全体の文章の構成は、「  」と地の文で行くのか。全部ひとり語りにしちゃうか。

編集の立ち会いがない場合は、できるだけ早く文章の構成案をまとめ
(できればその日じゅう)、編集者とコンセンサスをとっておきましょう。


◎原稿を書くぞ!
2P以上の長めの文章になるときは、音源を文字に起こし(俗に言う“テープ起こし”)をしてから原稿にかかります。
1P以下の場合なら、その日のうちに印象で原稿をまとめたほうが、いい仕上がりになることが多いです。
文章の始まりと、終わりの言葉を先にイメージしましょう。
そこが決まれば、中はするっといきます。たぶんね!

たとえさほどお話がはずまなかったとしても、ものすごくいい原稿に仕上げられることはよくあります。
要はお相手の気持ちや思いを汲むのがいちばん大事。そして空気感を読み取ることに、専念してください。
言葉以上に素敵なものをお持ちのことも、たくさんあります。そこに気づいてくださいね。


楽しいインタビューになりますように!


音声はボイスレコーダーに録音(チキンなので、iPhoneでも保険で録音しています)。

最初に購入したオリンパスが使いやすかったので、ずっと使っています。
USBジャックにそのまま差し込み、データが移動できるのがいいです。
音声の起こし方は人それぞれ好みがあるようですが
私はボイスレコーダーで操作しながら起こすのが好きです。
 

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