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雑誌編集者を目指して、上京。
トラの穴で編集プロダクション生活をスタートさせたばかりの「のんちゃん」(23歳女子)に贈る
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デザイン入れ・サムネールの作り方・写真整理の仕方

2008年3月29日 (土)

どこにどのような写真を置いて、文章をあしらって、どんなふうに見せるか。

雑誌の誌面を作るとき、より効果的な誌面ビジュアルを作る・提案するのは、

エディトリアルデザイナーの仕事になる。

編集者はデザイナーに対して、「デザイン入れ」「デザイン渡し」「D入」といわれるデザイン入稿を行い、

企画の骨子と編集の思いを伝える。

そこからプロの立場で誌面の「見せ方」を考えるのは、デザイナーの領分だ。

○先割り? 後割り?

先行割引、の略ではありません。

誌面デザインの作り方には「先割り」「後割り」のふたつがある。

先割りは先にデザインを引いてもらい、その文字数に合わせて、文章をつくる。

後者はデザイン入れ時に本文などの文章を用意し、それらを消化するのを前提にデザインしてもらうこと。

デザイナーの力を100%発揮してもらうなら、先割りにすることだ。

後割りは、時間がタイトなときには便利な方法ではある。

しかし、あと100字消化しなくてはいけないために、デザインが崩れるのをわたしは好かない。

なら、「きつい・足りないは言ってください」とデザイナーに伝えておき、

編集側が完全フォローすべきだ。

デザイナーに完全にいい仕事をもらうことを第一に考えたい。

デザイン入れは、雑誌づくりのひとつの山でもある。

こちらが用意した写真素材、取材期間でキャッチした情報など、いわゆる編集的「財産」すべてを

デザイナーのところに持参する。

ところが、その財産は、誰が見ても美しいダイヤモンドではない。

編集者の説明付きでようやく輝きはじめるたぐいの希少価値なのだと自負しておこう。

○ デザイン入れ時に用意するもの

サムネール、写真素材、タイトル・見出しなどのテキスト、データテキスト など文章位置(タイトル・リード・小見出し・本文など)と量、

写真位置と大きさ、必要な物件数やキャプション、データなどを記載したものが、デザイン入稿用のサムネール。

サムネールは、雑誌をつくる際、デザイナーに渡す際の設計図的なもの。

サムネールは、デザイナーに宛てたページ設計図であると同時に、デザイナーへのラブレターであると心得て。

ここには、ページに盛り込んでほしい内容がすべて記載してあることが基本。

どの写真をどのくらい大きくしたいかなどのイメージを、この設計図でデザイナーに伝えきるように考えよう。

忘れがちなのが、見出しなどのテキスト。

優秀なエディトリアルデザイナーは、そのテキストを読み、意味を考えながらデザインをあたるので

「タイトル25文字」とだけ書いて、内容に触れないサムネールでは意味がない。

タイトルくらいはサムネールに明記しよう。

○ サムネール作成のポイント  

 1 つくる誌面の原寸で書くのが理想。  マス目のある紙にフリーハンドで直線を書けるくらいなら、

   定規をきっちり使わなくても  許される 

 2 とにかくサムネールだけ見れば、やりたいことがわかる状態にしておく  

  (写真の合番、デザイン入稿時のテキスト合番を明記)  ポイントなどは赤字で書くほうがいい。 

 3 タイトル・見出しなどのテキストは明文化する 

 4 タイトル、リード、小見出し、本文、キャプション、データ……ページ内(企画内)の  

   等位はどれかを意識し、マーカーを使って色分けしておく。  

   デザイナーに伝わりやすいのはもちろん、編集者の頭も整理できる。 

 5 デザイナーに渡す原本と、自分用に控えをとるのを忘れずに。  

   ほかにもそこに立ち会う人がいるなら、人数分のコピーを準備する。

ところでサムネールは、ページがデザインアップしたときに、盛り込まれた内容を確認するのに用いればお役御免となる。

ちなみに、数をこなしていると、だれしもお気に入りのサムネールというのがある。

わたしの場合は、サムネールにポラを貼り付けた、グラビアのもの。

老後の楽しみ用に(?)、使用後サムネールもファイリングしている。

さて、デザイン入れで大切なのは、まず、AD(アートディレクター)なり、担当デザイナーなりを「ノセる」ことだ。

その企画のおもしろさ、楽しさを、相手(デザイナー)に伝えられるかどうかにかかっている。

デザイン入稿は、デザイナーへのプレゼンテーションだと心得よう。

編集者にとっては当たり前のことだって、デザイナーへは同じ温度で伝わらないことが多い。

解消するには、面倒がらず、言葉をつくすこと。

これを、編集者が面倒くさがって、どうする!?

○デザイン入れの際の語り方  

 1 「どうして今この企画なのか」みたいな、サイドストーリーから語ることができれば理想的。  

   まずこの状況、この企画の魅力を語る。 

 2 次に企画全体の展開をあらかた説明してから、ページネーションの解説。  

   ※いきなり各見開きの説明をしない。まず結果(全貌)を説明して、経緯(ページ内容)を語る。 

 3 さらに具体的に、各見開きの展開を説明する。  

   ここで入れる写真やネームを確認しながらの作業になるので  

   とくに写真素材はデザイナーにわかりやすいように整理を行う。

デザイン入れで渡す写真素材は、全カットをデザイナーも一緒に確認してくれる場合と、

「あとで見ておくので大丈夫」といわれる場合がある。 大切なのは、写真がきれいに整理されていること。

サムネールと写真さえ見れば、いつ・誰が見ても構造がわかるくらいにしておくこと。

○デザイン入稿時の写真整理のポイント  

 1 写真とサムネイルの合番を打つ 

 2 複数のデータから使用するデータを引き出す必要のあるものは、  

   使用写真だけを一枚のCD-Rなどに焼いてしまうのがベター 

 3 データの場合は、インデックスシートを必ずつける。  

   写真あたりを肉眼でチェックできるほうが作業はラク。 

 4 ポジの場合。トレファンは、辺が短いほうを手前にして、ポジを表向きに入れる。 

 5 借りポジや流用写真の場合、トレファンに余分な文字がないようにする。  

以前の指定文字はきれいに消してから。  

いかにも「借りてます」「流用です」といった写真は、 デザイナーのモチベーションを下げるので、注意。

以上が、ひととおりのデザイン入れの流れと、しなければならないこと。

ただ、相手がどんなタイプのデザイナーなのかを見きわめ、相手ができるだけやりやすいようにアレンジしていってほしい。

それこそが編集者の仕事ですから。

ところで、編集の作業のなかで、わたし自身がもっともうれしいのは、デザイナーからデザインが上がってきたときだ。

初校出よりもなによりも、この「かたちのないものにかたちが与えられた瞬間」が最高にうれしい。

いい仕事をしてくれるデザイナーさんは、神の手を持っている。

どうぞあなたのゴッドハンドを、大事にしてください。


サムネイルを描くとき、これがなくちゃ始まらないのだ、私は。およそ20年愛用。
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そして、定規はもうぜったいコレ。愛用して30年。
コンサイス。通常は30センチを。下の40センチも常備しています。
側面にステンレスがついていて、カッターを使うときに重宝します。

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そして出張校正のときはこれ!
50センチあるので、タブロイド判のトンボもストレスなく引けちゃいます。
こちらはステッドラーで、ステンレスはついていません。
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