雑誌編集者を目指して、上京。
トラの穴で編集プロダクション生活をスタートさせたばかりの「のんちゃん」(23歳女子)に贈る
編プロ・トラの穴的 おこごと、仕事のコツ、ラクの仕方と、社会人的たしなみと。
順不同でまいります。
つまみ読み、どうぞ。
アーティストのなかで、自殺者が少ない業種は、フォトグラファーだと聞いたことがある。
興味が被写体、つまり外へ向いているせい? ともいわれる。
編集者はどうだろう。ときどき心を病んでしまう方、お見受けします。
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たかが仕事だからね。
うまくいかなかったくらいで、心を病んではだめ(気に病むのは仕方がない)。
いったいいつから、人生でいちばん大事なものが仕事になっちゃったの?
ほかに、好きなこととか、大事なこと、あったはずだよね。
乗り越えられないくらいベコベコにへこんじゃったり
本気で死にたくなるくらいなら、仕事なんて、やめちゃえ、やめちゃえ。
どんな仕事だってね、あなたの命より大事な仕事なんてありませんよ。
仕事は生きていくための食い扶持です。ここ大事。
なかには生き甲斐にする人もいて、それは決して悪いことではないけれど
年端もいかない若い人たちが仕事を「生き甲斐」にしているのもへんてこなんだから。
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わかりました。今、あなたはヘコんでいます。
なにをすればいいか。
まずは「今ヘコんでいる」自分を正しく認識しましょう。「わたしはヘコんでいる」
そこから少しずつ、上げていきましょう。無理矢理じゃなくてかまいません。
まず周りをみて、「いいな」と思ったことを10個挙げてみる。
「天気がいいな」「空がきれいだな」「かわいい猫に会ったな」「おっ、いい男」とか
そんなレベルで構いません。
電車のなかを見回して、目に映った人を心のなかで褒めてみる。10個。
「素敵なスカート」「マスカラがじょうず!」「姿勢がきれいだな」「表情がいい」
ではそろそろ真打ち。自分のことを褒めてみる。
今日の自分のいいところ、できれば5つ。難しかったら3つ。
「いい電話の対応ができた」「お茶をおいしく入れられた」「時間より早くアップできた」とか、なんとか。
今日、できるようになったこと、まで挙げられたら完璧。
そのとき、自分の変化に敏感になってください。
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なぜそんなことをするかというと、
脳内の快楽ホルモンを意識的に出す、というのもあります(褒める練習をしていると、快楽ホルモンは出てきます。すると気持ちはラクになる)。
しかし、それ以上に、みなさん、自分の悪いところばかりを見過ぎなのが気になります。
悪いところやできないことなんてね、あるのが当たり前で、
それを修正したり、落とし前つけたりするのが、人生なんですから。
あなた、自分のことをかわいがるわりには、わりと容赦なく責めますね。
できなかったことや、うまくいかないことなんかを、
自分に対して、退路を確保せず責めたりしていませんか。
(相手の退路を残して責めるのが、喧嘩のセオリーです)
そこはもう少し自分に甘くなりましょう。今日できなくても1か月後にできていればいい話。
今日できるようになったことに気がついて、自分で褒めてあげてください。
自分のことを心から褒めてあげてほしいと思います。
(脳内快楽ホルモン、分泌!)
もっと、いい気になっていいんです。で、ほんとうに、自分の味方になってあげてください。
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たとえば、遅刻をしたときに。
ご迷惑をかけた皆さんにはとにかく平身低頭謝りたおすわけですが、わたしの場合だとどこかに
「でも、結果、寝ちゃってラッキー」と舌を出す自分がいるわけです。
そりゃそうです。寝坊してようやくたっぷり眠れたわけですから
遅刻はいけないことですが、眠ったことはラッキーです。
悪い状況を、視点を変えて、いい状況へと言い換えてみる。
ちょいと練習は必要ですが、この視点の変え方も有効です。
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誤植をした。それこそ取り返しのつかないことですよ。
でも本当に本当に取り返しがつかないかといえば、そうではない。
少なくとも、雑誌の誤植くらいじゃ誰も死にません。
ならば、なんとかなるし、つなげられるのです。
誤植を通じて相手に謝ったり、迷惑かけた先にお詫びに行ったりしているうちに
そこでしかつかめない新たな人間関係が築けます。
怒られるのは恐いけどね、こちらも真剣、道は開けます。
よく言われることですが、ピンチはチャンスです。
わたし自身、振り返れば、今仲よしの取材先は、じつはピンチがらみが多いです。
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自分に優しく。多少自分に甘くても構いません(ただし、人にあからさまにバレないように。カッコ悪いしね)。
ストイックなところでどんどん伸びていく人もわずかながらいますが
最近の人たちの多くはそうではありません。
褒められたらうれしい。ならば、ちゃんと自分を褒めてあげられる人になってください。
そうすれば、あなたは別の人のことも、ちゃんと褒めてあげられる。
いい気持ちはきっと連鎖して、新しいものを産めるでしょう。
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「産める」で思い出しました。もうひとつ、大事なこと。
女性がヘコむのには、月のリズム、生理のバランスがあることを覚えておいてほしいのです。
つまり、生理初日から12~14日くらいの排卵までは、比較的アッパーだし、元気。
ところが排卵から生理がくるまでの2週間は、ややどんよりしてしまうはず。
しようがありません。からだはここで疑似母というか、偽妊娠やっているわけで、
その時期、仕事の性ではない。わかるかな? 女性は仕事性ではないのですよ。育てる性だからね。
なので、この時期にとくに仕事についてナーバスになる女性は多いのです。
ここでヘコむのは、あなたのせいではない。性のせい。なんちゃって。いや、まじめな話。
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ヘコんでなんかいるなよ。
気持ちの置き方は手練手管なんだから。
ヘコんだ気持ちを溜めるなよ。
作品で昇華する、できないなら、グチ言いまくれ!
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