「菓子問屋 橋本屋」小鉢

2015年5月12日 (火)

この色が好き、表情のある赤と、高台の紺のライン。
ザ・昭和な感じのフォルムは、ちょっとモダンな感じさえする。
縁はちょっと椿の花びらみたいな波形で繊細なのに、頑丈。
気軽に使え、スタッキングできる。

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本当は縁は金色だったのが、使っているうちに金が剥げてしまった。
かすかに残っているのが上の写真。
無理もない。
実はこのうつわ、私よりもずっとセンパイなのだ。
おそらく60年近く経っているはず。
初めて一人暮らしを始めた高校時代に
実家からもってきたうつわ。
ものすごく好きだったので家を出るときにもらってきた。
煮物を入れても果物を入れても、ちょっとした汁物入れても悪くない。
今も現役で活躍している。

 

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ひっくり返すと、「菓子問屋 橋本屋本店」とある。
祖母が熊本の新市街の電停前でお菓子屋さんを営んでいたときに、問屋さん?からいただいたものと思われる。
私はそこで生まれ落ちて、1歳には次の町(大分)に引っ越したが
祖母のお菓子屋さんの店先や壁やテーブル(簡単なものが食べられるようになっていた)やら、
寝かされていた部屋のことやら、隣が銭湯だったことやら、
公園の噴水がとてもきれいなことやら(生まれて初めて見るものだったから強烈だったのだ)
祖母の会話の端々がふと思い出される。
そういえば、ばあちゃんが亡くなったのは5月。35年前のことだ。

それにしても、ノベルティのようなものだろうに、
こんな目立たないところに名を刻むのかと思う。奥ゆかしい。
子どもの頃、こうした用途でいただく食器には、
側面に堂々とメーカー名が入れてあって、馴染めなかったものだけど
明らかに一線を画している。
そんなわけで祖母・母・娘と三代使われ続けて、いまだに第一線。
洗って伏せるときにはいつも懐かしい気持ちになる。
この子は、あと100年でも平気で活躍しそうなほど闊達に思える。

かわいい。

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※直径11㎝

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