【要点】
ダウン症として生を受け、現在は書家として活躍する金澤翔子さん。
展覧会は、翔子さんの書と
彼女の母・泰子さん(翔子さんの書の師でもある書家)の日記から抜粋した文章とが、
文化財百段階段の空間に展示されます。
【漁樵(ぎょしょう)の間】
記者発表の模様。
右・金澤翔子さん(29歳)と左・母の泰子さん。
翔子さんは目黒生まれ。生まれた土地というご縁で、今回の展覧会の話となったそうです。
仲良し母娘ですが、泰子さんは翔子さんの書の師。
師弟関係では、たいへん厳しそうなことが、展示から窺えました。
翔子さんのお父さんは翔子さんが14歳のときに他界。
生前、 それは楽しそうに書を書く子どもの翔子さんを見て
「二十歳になったら個展を開いてあげたいね」と、泰子さんと話していたそうです。
翔子さんが二十歳になったとき、その言葉は現実となり、
銀座で個展を開きました。
泰子さんは「一回限り」と思っていたそうですが、
その書は人の胸を打ち
これがきっかけになり、翔子さんは世に羽ばたくことになりました。
来年の30歳には、初のニューヨーク個展が開かれるそうですよ。
書はもちろんですが、文化財とのコラボレーションも大きなテーマです。
これが素晴らしかったです。今までたくさん拝見してきましたが
今回が、百段階段の美しさがいちばん際立っていたかもしれません。
翔子さんの書はまるで宇宙のようで、周りの装飾と決して争わない。
それでいて素晴らしい世界観をつくってあり、見事でした。
【草丘(そうきゅう)の間】
左が10歳の頃に書いた(展示文よりそう思われます)般若心経。
ここから奇跡が始まるのかもしれません。
右が二十歳に書いた般若心経。
胸を打たれるような般若心経でした。私も久しぶりに写経しよう……。
草丘が、いつもと少し違って見えたなぁ。

【星光(せいこう)の間】
ちょっとしたところが、とても可愛らしくて、拝見しているとしみじみ幸せになってきます。
【清方(きよかた)の間】
空間とのバランスが見事です。
ここに「平清盛」ありました。私、あの大河ドラマが大好きでした。
【頂上の間】
従来の展覧会といちばん異なるのがここかも。空間の美しさがことのほか際立ちます。
【エントランスホール】
大迫力。カッコイイです。
12月28日(日)まで。10時~18時(最終入館17時半)
暖房なしだと思いますから、厚着してどうぞ。
https://www.megurogajoen.co.jp/event/kanazawashouko/index.html/
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