火星路線最後の日

2013年5月15日 (水)

十日ほど前のこと。
取材に行く途中で、賃貸の審査に入った不動産会社から連絡が入ってあたふた受け答えし、Suica定期券を電車に忘れてしまいました。

と、気がついたのは、ロング取材が終わってからのこと。
Suica定期券が拾得されたら電話がかかってくるはずとたかをくくり、待っていたけれど、待てど暮らせど電話がないので、こりゃだめだったかと半分諦めモード。
だけど、あのSuica定期券とパスケースとの縁が切れる気はしなくて、しばらくしてからJRに電話をしてみたところ、
ちゃんと足跡を辿ることができました。

新宿駅に届いていたけれど(そんなに近くにいたのか!)、期限が来て東京駅経由、警視庁遺失物センターにいったとのことで、遺失物センターの問合せ先などを教えてくださいました。

たらい回しは、ちょうど月の双子座ボイドのときだったので、想定内です。
たらい回しでもなんでも、あればいいのです。

で、遺失物センターに問合せると、すぐにみつかりましたので、翌日引き取りに行きました。

窓口で番号を伝えると、ものの10分で現れました。
長く使い込んだ定期券のパスケース。収容所暮らしに、少し疲弊したように見えました。


…使われず、ただの「もの」としてあると、だんだんすさんできます、「もの」って。

10日ぶりだかの再会。
こんなに長い間放っておいて、ただただ申し訳ない。どんなに心細かったことだろうと思います(定期が)。

再び手にすることができて、とてもうれしかったです。

改札に入ろうとしたら、自動改札機にはじかれて入れませんでした。
落としたのときのまま、定期券の時は止まっていたのです。
しみじみと感謝して、駅員さんに使えるようにしてもらいました。


そのとき定期券の日付をあらためて見たら「5月17日まで」。


その日は、引越しで、火星路線に最後に乗る日付だったのです。
静かに驚きました。

偶然といえばただの偶然。
私はこういうの、すごくうれしく思います。
はじめからちゃあんとわかっていたんだねえ、決まっていたんだねえ、と、定期券をスリスリしました。


そんなわけで、その週末にえいっ、やっ!とお引っ越し。
5月20日月曜日からは高円寺路線です。


拾って届けてくださった親切などちら様、どうもありがとうございました。

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