立川のビラ配り訴訟

2008年3月21日 (金)

東京都立川市の防衛庁宿舎で04年、自衛隊のイラク派遣に反対するビラ配り 3被告が住居侵入罪に問われた事件 /朝日iモード3月21日(金)

 

とてもデリケートな問題。
自衛隊のイラク派遣に反対する市民団体が、「反対!」のチラシを配った先は、
自衛隊関連の官舎で、つまり自衛隊員の家族が暮らしたりする場所。
学校から帰った子どもが「ただいま~」とドアを開けたら、「イラク派遣反対」なんてチラシが投げ込まれているのは、極めてよろしくない。
「おうち領域」で、パパのこと否定しちゃあ、ダメ! それだけなんだけど。
つまり「住民の平穏を守る権利」という点ではよろしくない。
表現の自由は絶対的に守りたいけれど、
相手のおうちで家族を巻き込んでやるコアな話じゃセコすぎる。主張するのに、舞台が違う。

 

でもね、75日拘留はひどすぎる。
すでに充分「NG」への対価は払っているような気がするのだが。
これ以上は「厳重注意」のみでいいんじゃない? だめですか?

 

問題は、いい判決! と思えた一審判決が、いとも簡単に覆されるのが多いこと。
今回もそちらのほうが気になった。
政治色の強い問題は、最高裁判決になると、どうしても政府に都合のいい見解に見えること(そりゃそうです)。
最高裁の裁判官の信任投票、みんなもっとまじめにやろうよ。
というか、衆議院議員選挙と同時に行うあの信任投票、もっとわかりやすく選びやすくしてほしいものだ。
……普通、深く考えずに○つけちゃいます。経歴もなにも知らなかったとしても。

 

いや、決して裁判官が悪いといっているわけではない。
裁判官も意外に人間くさいコメントを法廷で述べたりして。
そんな、ちょっと意外な裁判官の言葉を集めた、ユニークな本がある。
『裁判官の爆笑お言葉集』(幻冬舎)。ちょうど去年の今ごろ、朝日で内容紹介されていたのが以下のとおり。

○「この前から聞いていると、あなた切迫感ないんですよ」(被告が「生活費に困って」と言う割りに、贅沢な生活ぶりがわかって)
○「多少厳しいことを言いましたが、私は、犯罪をやめさせるのが仕事ですから」(大麻取締法違反の罪に問われた被告に質問して)
○「今回は子どもの足を焼いたが、これからは我が身を焼く思いで、自分の子どもにとってなにが最善か、よく考えるようにしなさい」(子への虐待を繰り返した被告に有罪判決を言い渡すとき)/以上、朝日iモード2007年3月ごろの書籍紹介より、抜粋

 

思い出して、さっきアマゾンで購入(今日は書店巡りしていたのに、結局アマゾンだよ……書店の皆さん、ごめんなさい)。

 

 

さてさて、裁判制度が変わりますね。
以前から日本の裁判制度に疑問を持っていたので、
より陪審員制度に近くなる今回の裁判員制度にはちょっと期待しています。
先日は、行きがかり上、裁判員制度のセミナー受けたし(おもしろかった)。
裁判員制度の実施は2009年5月から。みなさんにも、裁判員のお呼びが来るかもしれませんよ。